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ドラマ『篤姫』に見る人の『役割』
脚本のいいドラマは、いい小説を読むような価値があります。
最近のNHKの大河ドラマは、脚本がすばらしい。
今年の『篤姫』もそうです。
ちなみに昨年の『風林火山』の脚本は知りうるかぎり秀逸であり、その前は2つ飛んで『新選組』の後半の脚本がすばらしかった。
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なぜなら、戦国時代が形而下の戦いであるのに対して、幕末は形而上の戦いであるから。
平たく言うと、前者ではいかに領地を獲得し戦国乱世を終焉させて、日本国に覇を唱えるかという目先の物的対象を追っていくのに対して、後者では200年以上続いた天下泰平の価値観を大きく揺さぶられて、近代日本の在り方というイデオロギー的な対象を追い求めていくからです。
小難しい話は、これ以上ボロが出ないうちにこの辺にしましょう。(笑)
さて、宮崎あおい演じる篤姫とは、薩摩藩々主島津家の一門・今和泉領主の娘として生まれ、やがて江戸幕府13代将軍徳川家定の御台所となった女性です。
自分の立場、責任を自覚した篤姫の行動は、江戸城無血開城に大きな役割を果たすことになります。
このドラマでは、開始早々にその役割を果たすに至る伏線が引いてあります。
まず・・・
於一(篤姫の幼き頃の名前)は、幼き頃からとても聡明でした。
藩政窮乏のあおりで貧しさに苦しむ農民を見て、『必死に働く農民があれだけ苦しんでいるのに、何もしないワタシがご飯を食べられるのはおかしい』と言って、断食状態に入ります。
そこで、生母お幸の出番です。
お幸は、『私たちには「役割」がある。農民が田畑を耕し米を作るのが役割なら、武家の我々はいざという時に領民たちを守るのが「役割」、空き腹を抱えてその役割が果たせますか?』と問い、断食をやめさせます。
このお幸を演じるは樋口可南子、だてに熟女ヘアヌードの先駆けを担ってはいない・・・。
おほん、いや失敬・・・(笑)
余談ながら、大久保利通の母を演じるのは真野響子で、彼女もまた凛とした女を演じています。
この母なら、柴本幸のように聡明な美人が生まれるわけです・・・。(笑)
話を『役割』に戻しましょう。
久々に見た平幹二朗、彼は薩摩藩家老の調所(ずしょ)を演じます。
平はとてもいい味を出していました。
調所は藩の財政を立て直すため、密貿易を行い、ニセ金を作ります。
そして、その藩のためとは言えご公儀から禁じられた行為が発覚しそうになると、これぞわが『役割』と言ってすべての責めを背負い、毒をあおって自害するのです。
この篤姫の母と薩摩藩家老に見るべきは、『役割』というキーワードです。
のちに篤姫が近代日本の夜明けのために果たす『役割』に、大きな影響を与える伏線と見て間違いないでしょう。
『役割』とはまさに『使命』のこと。
私の考える私自身の『使命』についてはまた改めて。
今年の薩摩発『篤姫』も、とても楽しめそうです。
ほんまこつ、よかことにごわす。
じゃっどん、篤姫に負けんようがんばらんな。(笑)